札幌農学同窓会 秋の講演会(11/24)のご案内
札幌農学同窓会・東京支部では、北大獣医学部同窓会・関東支部と共催で下記のとおり、秋の講演会を開催いたします。
今回は、地球温暖化対策において重要課題となっている牛からのメタン排出削減問題に取り組んでこられた小林泰男先生(北海道大学名誉教授)をお迎えし、研究成果をご紹介いただくとともに、この課題が地球環境の保全や食料安全保障とどのように関わっているのか、幅広く語っていただくこととしています。
また、講演後に小林先生にも参加いただき、懇親会を開催いたします。
開催は会場とオンラインのハイブリッド開催とし、会場では講演会の後、会員の親睦を深めたいと思います。多くの会員の皆様のご参加をお待ちしておりますので、このページから参加登録をしていただきますようお願いいたします。
日時: | 2023年11月24日(金) 講演会:18:30〜19:30 懇親会:19:40〜21:00 |
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会場: | 学士会館3F 301、302号室(東京都千代田区神田錦町3-28、TEL/03-3292-5936) オンライン参加の方:会員各位のご自宅等 |
演題: | 『牛からのメタン削減は地球と食糧危機を救う』 |
講師: | 小林泰男先生 北海道大学大学院 農学研究院名誉教授 (株)バイオフィリア 学術顧問 |
主催: | (一社)札幌農学同窓会・東京支部、北大獣医学部同窓会・関東支部 |
会費: | オンライン:無料 現地参加:5,000円(懇親会費) |
講師のご紹介
小林先生は、1979年に北海道大学農学部畜産学科を卒業された後、同大学院博士課程で研究を続けられ、三重大学生物資源学部を経て、2000年から北海道大学大学院農学研究科(現大学院農学研究院)において家畜栄養学研究室(現動物機能栄養学研究室)の助教授、教授として長年ご活躍され、「消化器官微生物学」をご専門に、牛の消化器官内の微生物叢の制御と物質代謝や牛の生産性・健康維持との関係解明などについて多くの成果をあげておられます。
特に2020年からは、内閣府が2050年を目標に破壊的イノベーションの創出を目指して推進しているムーンショット型研究開発事業の目標5(農林水産研究開発事業)の中で、プロジェクトマネージャーを務められ、「牛ルーメンマイクロバイオーム完全制御によるメタン80%削減に向けた新たな家畜生産システムの実現」をテーマにプロジェクトをリードされてきました。メタンは、二酸化炭素の25倍の温室効果を有し、農業分野では、牛の消化管内発酵や稲作に伴う排出が問題となっており、地球温暖化対策の重要課題として、その排出削減に向けた研究が世界中で進められています。小林先生が進められているムーンショット型研究のプロジェクトではすでに、メタン発生を抑制する飼料添加物のスクリーニング等についてポジティブな成果が得られるなど、今後の研究推進に対する期待が高まっています。
小林先生は、今年度からプロジェクトマネージャーを研究室の後任教授である小池先生に引き継がれましたが、今回の講演では、プロジェクトのこれまでの成果や今後の研究開発の可能性などを中心に、牛の消化管内の微生物の世界が地球環境の保全や食料の安定供給にどのように関わっているのか、先生の幅広いご経験を交えながらお話しいただくこととしています。
出所:北海道大学大学院農学研究院動物機能栄養学研究室ホームページ
(https://anim-func-nutr.agr.hokudai.ac.jp/ms-pj/ms-pj-introduction/)
講師のプロフィール
【学歴・職歴】
1975年3月 | 京都府立綾部高校卒業 |
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1975年4月 | 北海道大学理類入学 |
1979年3月 | 北海道大学農学部畜産学科卒業 |
1981年3月 | 北海道大学大学院農学研究科 博士前期課程修了 |
1982年3月 | 北海道大学大学院農学研究科 博士後期課程中退 |
1982年4月 | 三重大学農学部助手 |
1988年4月 | 三重大学生物資源学部助手 |
1991年6月 | 農学博士(北海道大学) 「イオノフォア抗生物質サリノマイシンの反すう家畜栄養への作用機序に関する研究」 |
1993年4月 | 三重大学生物資源学部講師 |
1994年7月 | 三重大学生物資源学部助教授 |
2000年9月 | 北海道大学大学院農学研究科助教授 |
2004年4月 | 北海道大学大学院農学研究科教授 |
2006年4月 | 北海道大学大学院農学研究院教授 |
2022年4月 | 現職 |
【在外研究歴】
1992年1月-10月 | カナダ農務省オタワ食糧・動物研究所(文部省在外研究員) |
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1992年11月 -1993年1月 |
同上(客員研究員) |
1996年6月-9月 | 同上(客員研究員) |
1999年7月-9月 | カナダ農務省レスブリッジ研究所(客員研究員) |
【主な受賞歴】
2005年3月 | 日本畜産学会賞(反芻家畜第一胃内微生物消化とその制御に関する研究) |
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2011年3月 | Animal Science Journal Excellent Paper Award (Validation and application of real-time PCR assays for representative rumen bacteria. Animal Science Journal, 78: 135-141. 2007) |
募集は修了いたしました